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異次元の金融緩和-マイナス金利

異次元の金融緩和-マイナス金利
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 右の切り抜きは 4月5日の「毎日新聞」(朝刊)です。この日は 黒田日銀総裁が異次元の金融緩和を導入した13年4月4日から丸3年がたち、4年目に入った日なので 多くのメディアがこの問題を取り上げていました。経済動向は 私よりも新聞の方が詳しく、かつ分かりやすいので コピペしました。[切り抜きは省略 新聞を見て下さい]

 黒田日銀による異次元の金融緩和導入は 安倍首相の経済成長戦略いわゆるアベノミクスの三本の矢の第一にあたり(第二が財政出動、第三が成長戦略) 日銀の独立性を投げ捨て、安倍の成長戦略を後押し(先導)するために打ち出されたものです。しかし記事にもあるように 「導入当初こそ、円安・株高で…多くの大企業が最高益を更新した」が、賃金は上がらず格差は拡大し その上消費税増税と「円安で輸入品価格が上昇し、食料品の値上げ」とで 「家庭の悲鳴は高まり」「個人消費は落込み、マイナス成長に転落」しました。更に 石油価格の低落と中国経済の成長の鈍化(上海株式市場での暴落)もあって 安倍や黒田の思惑とはまったく逆の事態(円高・株安、生鮮食品を除く消費者物価の停滞)が引き起こされたのです。今年1月29日、日銀はマイナス金利を導入しましたが 「当初の円安・株高の流れはわずか2日」しかもたなかったのです。いまや財界だけでなく日銀内部からも「金融緩和を強化すれば、効果より副作用の方が大きくなる」と言われています。
 日銀のマイナス金利とは 金融機関が日銀に預けている当座預金の金利のことですが この当座預金は 銀行間および政府との間で決裁するためのもので、本来金利はゼロ%だったのですが 2008年のリーマンショックを受けて、法定準備金(約30兆円)を超える分に0.1%の金利をつけるようにしたのです。今回のは すでに預金されている分は0.1%のままで、新たに預金する分はマイナス0.1%にするというものです。「これ以上日銀に預けず、市中(株など)に回せ」と通告したということです。日銀のマイナス金利に引きづられて銀行の貸出金利は下がっており(もちろん預金の金利も下がっています)大都市中心部での不動産(ミニ)バブルは生じているようですが 先に見たように株価は低迷したままです。
 実体経済が過剰生産の壁にぶつかっているので いくら市場にカネを投入しても 経済が上向くことはないのです。エネルギーの大本である石油価格の低落は 石油の消費量が生産量を下回っているから生じているのであり 実体経済の発展が行き詰まり低迷していることを示しています。

 貨幣(通貨)は 資本主義社会では3つのまったく異なる規定を受け取ります。1つは流通手段です。もう1つが貨幣資本です。この貨幣資本は 産業資本の循環内でとる資本の貨幣形態ではなく 循環の外にあって 産業資本に貸し付け、産業資本から利子をとる貸付貨幣資本(利子生み資本)です。さらに この貸付貨幣資本は 金融商品に示されるように架空性を生じ、数倍化します。マルクスは 『資本論』で国債を例にとってこの架空性を説明しています。いま資産と言われているもののほとんどは この架空の貨幣資本で成り立っています。人間生活にとって必要なものは実物(生産物)であって 架空の貨幣資本ではありません。
 金利がゼロということは いくらお金があっても (貨幣)資本にはなれないということであり 資本主義が終わりにきていることを意味しています。現在日本だけでなくヨーロッパもマイナス金利です。つまり世界的に資本主義は終わりにきているのです。安倍や黒田は 詐欺師かと思える「GDPを600兆円へ」と大ボラを吹いていますが 多くの経済学者やエコノミストは「もはや経済成長は無理なのだから、停滞経済に対応した政策が必要だ」と述べています。成長神話で民衆をたぶらかそうとする安倍や黒田への批判としては正しいのですが 資本は自己増殖する価値と規定されるように 増殖しなくなれば資本主義ではなくなるのです。だが マルクス主義とスターリン主義とを同一視しているが故に 「共産主義社会を」とも言えず、まったく実現不可能な資本主義の枠内での未来社会像を展開しています。ソ連が行った計画経済(国家統制)は 共産主義のあり方とは真逆のもので 民衆の社会・生産の主人公性を否定するものでした。
 私たち民衆自身が 資本に頼らないで、生産し生きていけるすべを考えねばならない時に来ているのではと思います。その核心は生産協同組合です。
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